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賃貸住宅における定期清掃と日常清掃の違いとは? 事前に施工内容・範囲を明確に!

Taro 2025年11月1日
目次

  • はじめに
  • 定期清掃と日常清掃の違い
  • 管理会社による呼称の違いに注意
  • まとめ
  • 用語紹介

はじめに

アパートやマンションなどの賃貸住宅では、共用部分の清掃が建物の印象や資産価値を大きく左右します。管理会社や清掃業者に依頼する際、「日常清掃」と「定期清掃」という言葉を目にすることが多いですが、実際には内容や目的が明確に異なります。

しかし一部の管理会社では、軽作業レベルの清掃を「定期清掃」と称しているケースもあります。オーナーや管理担当者が正しく理解していないと、想定していた品質と異なる清掃契約を結んでしまう恐れがあります。

定期清掃と日常清掃の違い

1. 目的と位置づけの違い

日常清掃は、共用部の美観や衛生状態を日々維持するための軽清掃です。一方、定期清掃は建物の素材や設備を長持ちさせるための専門的なメンテナンス清掃です。どちらも同じ「清掃」ですが、目的が異なる点を理解しておくことが大切です。

2. 作業内容の違い

以下の表は、両者の作業内容の主な違いをまとめたものです。頻度の多寡ではなく、作業の質や専門性の有無で区別することがポイントです。

項目 日常清掃 定期清掃
目的 日常的な汚れやゴミを除去し、美観を維持する 蓄積した汚れや劣化を防ぎ、建物を長期的に保全する
清掃範囲 廊下・階段・エントランス・ゴミ置場など 床材・外壁・ガラス・照明器具・換気口など
作業方法 ほうき・雑巾・モップなどの手作業 ポリッシャー・高圧洗浄機・専用薬剤を使用
成果の違い 見た目の清潔感を保つ 素材を保護し、床や壁の劣化を防ぐ
担当 管理員・清掃スタッフ 専門清掃業者(ビルメンテナンス会社)

つまり、日常清掃が「日々の美観維持」を目的とするのに対し、定期清掃は「素材のメンテナンス」に重きを置いています。頻度が月1回でも、使用機材や工程が異なれば意味がまったく変わります。


管理会社による呼称の違いに注意

現場では、清掃内容が軽作業レベルであっても「定期清掃」と表現する管理会社があります。たとえば、月1回の簡易モップ掛けや蜘蛛の巣除去しか行わない場合でも、名称だけ「定期清掃」として契約しているケースです。

このような場合、オーナー側は「床の機械洗浄やワックスがけも含まれている」と誤解しがちです。契約前には、以下の点を必ず確認しましょう。

  • 実際の作業内容(機械清掃の有無・使用薬剤など)
  • 清掃範囲(床・ガラス・壁面・設備など)
  • 清掃後の仕上がり目標(美観維持か、素材保護か)

契約書や仕様書に「ポリッシャー清掃」「高圧洗浄」「ワックス塗布」などの具体的な作業工程が明記されていない場合は、実質的に日常清掃レベルである可能性が高いといえます。呼称よりも内容の確認が最も重要です。

まとめ

定期清掃と日常清掃は、頻度よりも作業の性質と目的で区別することが大切です。どちらも建物維持に欠かせませんが、契約時には「定期清掃」という言葉に惑わされず、実際の作業内容を確認するようにしましょう。

とくに管理会社によって呼び方が異なるため、オーナーや担当者は仕様書や報告書を通じて実態を把握し、清掃品質の維持と費用の適正化を図ることが求められます。

用語紹介

日常清掃
共用部の美観を維持するために行う軽清掃を指します。手作業中心で、週1回から毎日など建物により頻度が異なります。
定期清掃
床洗浄や外壁洗浄など、専門機材を使用して行うメンテナンス清掃を指します。年数回から月1回など計画的に実施されます。
ポリッシャー
床面を洗浄・研磨するための電動清掃機械です。定期清掃で主に使用されます。
仕様書
契約時に定める清掃内容・範囲・方法を明記した文書です。清掃品質を判断する重要な資料です。

著者について

Taro

Administrator

首都圏在住。管理会社に勤務し、賃貸管理業に従事しています。 事業主側で不動産売買と収益物件の管理を経験し、その後、現在の管理会社に転身しました。 保有資格: 宅地建物取引士 賃貸不動産経営管理士

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Name:Taro

首都圏在住。管理会社に勤務し、賃貸管理業に従事しています。
事業主側で不動産売買と収益物件の管理を経験し、その後、現在の管理会社に転身しました。

保有資格:
宅地建物取引士
賃貸不動産経営管理士

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